山田悠介おすすめ作品ランキングTOP7

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山田悠介おすすめ作品ランキングTOP7

私はあまり本が好きではなかったのですが、初めて同じ小説家の本をたくさん読んだのが山田悠介さんでした。ホラーサスペンスの様なハラハラする緊張感や恐怖感に惹かれて最初のうちは読んでいましたが、いくつか読んでいくうちに現代の目を向けるべき問題や課題について表現されていたり、メッセージ性を感じたときにより彼の作品に惹かれることになりました。山田悠介さんのおすすめの作品をランキング形式でご紹介します。

 

 

第7位.山田悠介「リアル鬼ごっこ」

山田悠介「リアル鬼ごっこ」がおすすめの理由

映画化もされた山田悠介のデビュー作品です。子供の頃から身近である誰もが知っている鬼ごっこを題材としたホラー小説であり、身近なゲームであるからこその恐怖や緊張が伝わってくる作品です。人間の正義や善良な部分が描かれていると同時に人間が誰でも持っている心の奥の醜さや悪も描かれていると感じました。誰かの支配のもとでしか動けず自分の意思や選択ができない人たちの愚かさなどもこの物語から感じ取れました。今の私たちが暮らす現実とは時代も背景も違いますが、焦点を置くべき課題や問題は今の私たちにも通ずるものがあると感じました。意味は異なる部分もありますが、この物語が私たちに与える恐怖や恐ろしさは実際にいずれ私たちが今後現実世界で起こるかもしれない事件なのかもしれないと思いました。ただ恐ろしさを与えるだけの本ではなく、現実の課題や問題に目を向ける機械にもなりました。

 

 

第6位.山田悠介「その時までサヨナラ」

山田悠介「その時までサヨナラ」がおすすめの理由

この物語は山田悠介のファンの中では少し有名な予言が関わる物語です。その予言というのは2011年に起きた東日本大震災の福島県での地震を予言していたのではないかと言われています。物語では福島に向かっている妻が地震により命を落としてしまいます。この小説は東日本大震災の4年前に出された本であったためファンの中では予言みたいだと噂されていました。私はこの小説を読み終えた後にこの予言の噂を知ったのですが、確かに地震と福島県が同じというだけでは偶然だと思える部分はあります。ですがもしも、これが予言だとしたら純粋にすごいなと思い私はこの小説がお気にいりになりました。物語自体もミステリアスに描かれており、震災が起きたことにより人としての成長や変化なども感じました。その中でも親子の絆や家族の大切さなども考えさせられる作品です。

 

 

第5位.山田悠介「スイッチを押す時」

山田悠介「スイッチを押す時」がおすすめの理由

山田悠介の本の中で一番感動した物語でした。たった一つのスイッチですがそのもの一つで人が死んでしまうという設定です。現実ではもちろんそんなスイッチがあるというのは聞いたことはありませんが、人の命を奪うということは簡単なことであることは変わりないのだろうなと思いました。いつ死ぬかわからないという立場の人間でも人に対する愛情や優しさなども見られる部分があり心温まる作品であることは間違いないと思います。また、日本では自殺する人が多く、そのような現実にある問題にも目を向かせてもらえる作品でもあるなと思いました。また、登場人物の台詞もとても心動かされる部分があり、同時に現代を反映しているような台詞にグッときました。今の現実ではもちろんありえないことですが、人として感じるべきことや思いやりの大切さなど学ぶことが多い作品だなと感じました。

 

 

第4位.山田悠介「ドアD」

山田悠介「ドアD」がおすすめの理由

私が読んだ山田悠介の小説の中で最もグロテスクだなと感じた本です。表現の仕方や言葉センスによりそのグロテスクさがよりリアルに表現されており、読み終えた後も余韻が抜けずにそのシーンを自分で想像してしまい恐ろしくなっていました。しかし、その分とても印象に残る小説でした。私自身、グロテスクなものやホラーなどのジャンルは正直苦手な分野なのですが、山田悠介の作るそのジャンルはとても魅力的に感じることが多いです。映画などの映像とは違って文字だけで一つ一つの場面をとてもリアルに想像できてしまい、この物語の世界観や空間から離れられなくなってしまいます。読み進めるうちに自分も息苦しくなってしまう部分もありました。私はこの物語は全体のストーリーの構成ももちろん予想できない展開もあり面白いのですが個人的には、それぞれの場面の迫力の方がこの本の魅力だなととても感じました。

 

 

第3位.山田悠介「スピン」

山田悠介「スピン」がおすすめの理由

この本で私は山田悠介と出会いました。初めて読んだときは衝撃的でした。私は、今までファンタジーやSFなどの非現実的な小説しかほとんど読んだことがなく山田悠介のようなホラーサスペンス的な小説は初めてでした。内容はバスジャックの事件を題材にしており、その事件の中にも人間性を問われる深い意味を含んでいると感じました。物語が進んでいく中で登場人物の心情がどんどん明らかになります。物語の最初に自分がイメージしていた登場人物のキャラクター像と最後に感じた登場人物の捉え方は大きく変わっていました。悪役を本物の悪にしない部分など私はとても好きです。この小説に出会ってから私は、山田悠介にはまりました。バスジャックという事件をただの恐怖や緊張を与えるだけのホラー作品にするのではなく作者が伝えたいメッセージ性の重さや重大さにとても惹かれました。

 

 

第2位.山田悠介「DUST」

山田悠介「DUST」がおすすめの理由

この小説は私の中で一番印象に残っている本です。未来という設定なのに今の現実と通ずる部分があり、実際に起きているようにリアルに捉えてしまう本でした。この本でも様々な個性的なキャラクターが登場するのですが、一人一人から人間の欲深さを感じました。普段の当たり前の生活の中ではあり得ない争いや醜い戦いなど、欲望のままだけに生きた人間の本当の姿はきっとこのような形なのだろうなと思わされました。また同時に今の私たちが持っている人間が作ったルールや規則などの現実の原則の重要さも感じました。個人的にとくにサバイバルで生き抜いていく中で忘れられないのは人の肉を食べるシーンです。ゾンビや怪物などが人の肉を食べるシーンはいくつか知っていますが、普通の人間であり、主人公という立場の人が人の肉を食べるのはとても衝撃的でした。

 

 

第1位.山田悠介「パズル」

山田悠介「パズル」がおすすめの理由

私は、同じ本を何度も読むことはあまりないのですがこの本は何度も読みました。とてもおきに入りの本です。学校が舞台の物語なのですが、私がこの本を最初に読んだ時私自身も学生だったため一つ一つの場面がとても想像しやすくリアルに感じる部分が多くありました。最後まで結末がどうなるかがわからず終始ハラハラさせられたり同時に期待や挫折なども登場人物と一緒に感じながら本を読み進めていました。学生ならではの悩みや共感できるようなところもたくさんありました。山田悠介の他の作品よりかは少し簡単なストーリーのようにも感じられますが、ありきたりな学生の青春ドラマのような展開ではなく生徒の個性により物語が思い通りに進まない部分も面白みを感じました。たくさんの本や映画に触れているとなんとなく次の展開を予想してしまうのですが、自分が学生であったこともあり予想外の展開が起きるたびにワクワクしながら読んでいました。

 

 

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