村山由佳おすすめ作品ランキングTOP7

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村山由佳おすすめ作品ランキングTOP7

ピュアだったり、不倫だったり、必ずしもハッピーエンドじゃないお話があるので最後がどうなるかどの作品もドキドキしながら読むことができるところが好きです。そして恋愛いってもドロドロしすぎず、静かな愛だったり、激しい愛だったりいろんなものがあるのも良いです。田舎や外国等、舞台が様々ながらその土地にいるかのようなしっかりと伝わってくる自然描写も魅力です。村山由佳さんのおすすめの作品をランキング形式でご紹介します。

 

 

第7位.村山由佳「天使の卵」

村山由佳「天使の卵」がおすすめの理由

この作者の出世作だと思います。内容は完全に浮気。恋人がいるのにどんどんと年上のヒロインに惹かれていき、恋人との関係がどうなるのかドキドキしながら先を読んでいくのが楽しかったです。恋人の女の子もはっきりしていて、ものをはっきり言うところに好感が持てました。その点ヒロインの少しおとなしい感じや、頭の良さが際立って感じられてすごく素敵な女性だということが頭に浮かびました。主人公も二人のことを好ましく思っていて、深く悩み、迷うところが読んでいて一緒に悩んだりしているように感じられておもしろかったです。最後までどんな展開になるのかわからないところも面白いです。主人公の優柔不断さに好き嫌いが分かれる作品かもしれませんが、私はヒロインと恋人の二人が好ましく思えたので楽しく読めました。主人公が沢山ヒロインの絵を描くので、その繊細な描写にヒロインへの愛が伝わってきてよかったです。

 

 

第6位.村山由佳「おいしいコーヒーのいれ方シリーズ」

村山由佳「おいしいコーヒーのいれ方シリーズ」がおすすめの理由

とても長いお話しで、途中はちょっともどかしくじれったく飽きてしまうところもありました。主人公の男の子がやさしくて、ちょっと気弱で、「今いっちゃえ!」って読んでいて応援しちゃう時にもいかなくて、自分が思い描く展開にうまく進まないのでどんどんと先が気になってしまいました。喫茶店のマスターの存在が静かに、素敵です。コーヒーを入れる描写が出てくるのですが、目の前でコーヒーを淹れているような、良い香りが漂ってきそうな感じがしました。実際コーヒーを飲みながら読んでいると、ちょっと楽しいです。コーヒーに興味を持ってみたりもしました。主人公は「勝利」ですがそれをヒロインが「ショーリ」と呼ぶのがかわいかったです。年下の主人公と、年上のヒロインということでお互いに悩んだり、遠慮しあったありというのが多くてやきもきさせます。早くくっついてーと思ってしまうことも多かったです。主人公が学生なのでまだ感性というか、考え方が若く、ゆっくりとですが成長を感じられるところも面白いところだと思います。

 

 

第5位.村山由佳「すべての雲は銀の...」

村山由佳「すべての雲は銀の...」がおすすめの理由

様々な人が出てくるのが印象的でした。登場人物の誰もが何かに悩んだり、迷ったり、傷を負ったりしている人々でそれぞれに人生があり、皆自分なりのその人生を懸命に生きているのだと静かに感じられるお話でした。主人公が知り合いの結婚式のために沢山の花を用意して喜んでもらうのだ頑張っていたけれど、それは良くないと諭される場面は自分も似たような経験があり、心に響きました。登場人物の誰もに、自分に似た部分または共感できる部分があって、長編小説ですが飽きることなく読めました。ぼろぼろになった主人公が信州に来てゆっくりと癒されていくので、読んでいると「自然っていいな」「人とのつながりっていいな」と思えてきます。恋愛、兄弟愛、そんな感情のすべては人と人とのかかわりによって生まれてくるもので、それは時には人を裏切り、人を信頼できなくなり、人をぼろぼろに傷つけます。それでもそれを癒してくれるのもまた人と人との関わりなんだろうとそっと信じさせてくれる希望を感じました。また信州の自然描写も美しく、木々や緑が浮かびます。

 

 

第4位.村山由佳「ダンスウィズドラゴン」

村山由佳「ダンスウィズドラゴン」がおすすめの理由

とても不思議なお話しでした。今までの村山由佳作品とはだいぶ雰囲気が違うという印象でした。井の頭公園という実際にある場所が舞台かと思いきや、その中にある夜だけしか開かない図書館がメインの舞台になるところが、まるで童話の世界に足を突っ込んでいるような不思議な感覚がしました。ドラゴンという空想上の生き物が物語の軸になっているところも、ファンタジー小説のようで楽しんで読むことが出来ました。兄妹という禁断の関係は今までに読んだことがなかったような気がします。そこに、前世という過去も絡めてきてロマンティックな部分もあり、ホラーのような部分もあり今までの恋愛小説とは一味違った面白さが味わえました。図書館の仕事ということで、本を修理するための方法や道具、作業をする様子が描写されており、よく図書館を利用する身としては「へぇ」と思いながら読むことができました。

 

 

第3位.村山由佳「青のフェルマータ」

村山由佳「青のフェルマータ」がおすすめの理由

まず文庫本の表紙のイルカが印象的でした。イルカに惹かれて購入してしまいました。言葉を話せないヒロインとそれを見守るJB。とても若いヒロインなのに、60代というかなり年上のJBに惹かれていくのが今までになく良かったです。JBもヒロインのことを好きだったと思います。大人の魅力にある人物でとてもよかったです。叶う事のない恋愛のような情愛のような、そんな情景が胸を締め付け切なかったです。チェロを弾くシーンでは、周囲の静けさに交じる波の音、そこに響くチェロの音が聴こえてくるような気がして映画のワンシーンのような美しい光景が自然と脳裏に浮かびます。ともにイルカと泳いだり、かわいらしいイルカの姿が随所に出てくるところもイルカ好きの自分としては楽しく読めました。ヒロインに意地悪をする男だけがどうしても好きにはなれませんでしたし、その男に少しずつ惹かれていくような描写があるところも私は少し納得できませんでしたが、JBの方との切ない関係に心惹かれました。

 

 

第2位.村山由佳「天翔る」

村山由佳「天翔る」がおすすめの理由

小学生の女の子が主人公なことに初めは驚きました。でも彼女の大人にはない素直な感情表現や感じ方が新鮮で、大人の恋愛模様もありながらもそれ以外の面白さも感じました。そして牧場の主の男性と、看護師の女性の縮まりそうで縮まらない距離感がもどかしく、でもそれがまた熱い恋愛よりも好きでした。一見傲慢で自分の為にいろいろなことをやっているように見える漆原という人物も実は大切な友人の為、ひいては自分の会社の為というさっぱりとした人物なのがとても印象的でした。ひたすらに馬のことを中心に描いてあるのがとても印象的でした。エンデュランスという馬術競技はこの作品で初めて知りましたが、とても良い競技だと思い実際に見てみたいと思いました。ラストに初めに出会った黒い馬が再び出てきたことに驚きました。その馬の様子で終わり、とてもすがすがしさが残り読後感がとてもよかったです。

 

 

第1位.村山由佳「野生の風」

村山由佳「野生の風」がおすすめの理由

ヒロインが幸せにならないお話しでした。でもそれでも頑張っている、強くやさしい主人公が私は大好きです。単行本の夕焼けの写真が美しく、とても印象的でした。ヒロインが布のデザインを作るという今迄にない職業なのも印象に残っています。ベルリンの壁崩壊という歴史上に実際にあった出来事で出会うというのがとても運命的で面白かったです。ですが正直、相手の男にはもやっとします。あんなにヒロインのことを思っているのに最後は別の女の人とくっついてしまうなんて、と。しかも子供まで。考えると腹立たしいのですが、ヒロインが恨んでいないところがさみしさを感じさせます。異国での出来事の話しが多いので、日本とは違う不思議な空気や、乾いたサバンナの風を感じられるようでした。性的な描写もありますが、エロティックながらもその想いやしぐさがよく伝わってきて下品ではなく、さらっと読めました。最後ヒロインにはもっともっと幸せになってほしかったなと思います。やはり子供が産める女の方が勝ちなのかと悔しくも感じました。

 

 

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