読書感想文におすすめの本29選
1.サン=テグジュペリ「星の王子さま」
読書感想文に サン=テグジュペリ「星の王子さま」がおすすめの理由
とても有名な本だと思いますが、私自身も学生の時に実際に読み読書感想文を書いたことがあります。この本を読むまで、本の題名やイラストなどから子供向けの絵本のような少し可愛らしいという印象を持っていましたが、実際読んでみると想像していた内容とは違って、様々なことを考えさせられる本であったと思います。物語としてはとてもシンプルな内容で、登場人物も王子様・動物・植物など一見絵本のような感じにも思えますが、それらの登場人物達が教えてくれる言葉の数々がとても胸に染み入ります。読み終わった後は心が温まり、その一つ一つの言葉に感銘を受けとても感動しました。現在は子供向けの絵本になっている物もあるので、子供から大人まで是非一度は読んで貰いたいです。子供の頃に読んだ感想と、大人になってから読んだ感想は全く異なると思います。人によって様々な捉え方ができ、一緒に考えさせられるようなとても深い内容の本だと思います。(20代女性)
星の王子様は王子様の旅と大切な存在に少しずつ気づいていく、知っていくお話です。王子様の旅の中で出会った人たちから色々なことを教えてもらいます。大切なものは目には見えない。これは本文に出てきますが、本当にその通りで、目には見えないからこそ大切にしなければならないことをこの本を通して教えてもらいました。 今ではわたしにとって本当に大切な1冊になっています。 王子様の旅の中で出会う人はみないい人ではありません。変わった人もいます。しかし、それが今わたしたちが生きている世界なのだろうなと実感しました。みんないい人じゃないかもしれないけど、これからを生きていく上で大切にしなければならないもの、守っていかなければならないものをこの本が教えてくれました。(20代女性)
2.有川浩「レインツリーの国」
読書感想文に 有川浩「レインツリーの国」がおすすめの理由
難聴の女性と健常者の男性が恋に落ち、壁にぶつかりながらも乗り越えようと努力をする話です。恋愛小説なので一見読書感想文には向いていないように見えますが、「他者を理解する」という事がどういう事なのか考えさせられます。難聴の女性と健常者の男性が互いにぶつかるけれど、相手のことを理解しようとする姿勢がこの小説のテーマの一つだと思います。押し付けがましく「助けてあげる」のではなく、自然と助け合いながら隣に立って過ごすにはどうすれば良いのか。見た目で分からないハンデを持つ人が、実際に自分の身の回りでも困っているかもしれない。そんな様々な気づきや、それらに対する解決策を自分なりに書いていけば、読書感想文が仕上がるはずです。(20代女性)
3.阿部智里「烏に単は似合わない」
読書感想文に 阿部智里「烏に単は似合わない」がおすすめの理由
内容としては和風ファンタジーです。若宮の后候補として出仕した四人の姫。なかなか、姿を見せてくれない若宮。それぞれの思惑と感情が複雑に絡まり物語に引き込まれます。春殿の「あせび」夏殿の「浜木綿(はまゆう)」秋殿の「ますほの薄(すすき)」冬殿の「白珠(しらたま)」。それぞれが若宮を思い、それぞれが実家の思いを背負い過ごす日々。そして、ボンクラと呼ばれた若宮の真の狙い。出仕先の桜花宮でおきた事件。年中行事でおきた事件。犯人は誰なのか。ほんのわずかですがミステリー要素もあります。ただし、恋愛要素はほぼないです。なによりも、オススメなのはこの本には続きがあることです。次の巻で、なかなか、姿を見せてくれない若宮が何をしていたのか明らかになります。貴方は必ず裏切られる。ぜひ読んでみてください。(20代女性)
4.モブ・ノリオ「介護入門」
読書感想文に モブ・ノリオ「介護入門」がおすすめの理由
2004年に第131回芥川龍之介賞受賞を果たした作品です。作者が祖母の死をきっかけにしたためられた私小説ともドキュメントとも取れる内容です。そのタイトルから想像していたものとはあまりにもかけ離れているギャップは感想文の題材にはもってこいです。少なくともこの本が医療や介護の現場で取り上げられることはないと思われますし、タイトルだけで読み始めた人は180度方向性の違う読み物だとすぐに気づくでしょう。まるでヒップホップでいうところのライミングにも通じる読み心地のいい文体と飽きさせないストーリー。時折、差し込まれる音楽知識は作者のバンド経験によるものでしょうか。現代の高齢化社会のリアルを切りとった内容でありながら自身の体験にも強烈に肉迫した独白を受け止め、自分自身の言葉でアンサーを返してみると響くものがあると思います。(40代男性)
5.吉野源三郎「君たちはどう生きるか」
読書感想文に 吉野源三郎「君たちはどう生きるか」がおすすめの理由
普遍的なテーマではありますが、ヒットしただけの事はあると思います。生きていれば必ずぶち当たる事、特に学校生活、友達との付き合い方など、主人公のおじさんが分かりやすく、また優しいだけでなく厳しく愛情を持ちながら教えてくれています。おじさんは、主人公のコペル君へのアドバイスをノートに書いてくれます。そしてコペル君は、そのノートを見て自身に問いかけ自分で道を切り開いていきます。自分の子供にも読んでもらいたいと思い、子供にもプレゼントしました。学校生活においてももちろんそうですが大人になってから何度も読み返しても、その時々に生きるヒントを与えてくれる本だと思います。友達を思う気持ち、感謝すること、謝ることどれも必要な事だけど素直に出来ない場面においてどう1歩踏み出すか、参考になる点は多いと思います。(40代女性)
6.住野よる「君の膵臓をたべたい」
読書感想文に 住野よる「君の膵臓をたべたい」がおすすめの理由
主人公が高校生なので、年代の近い中学生~高校生の読書感想文におすすめです。読みやすい文章と適度なボリュームなので読むのも苦ではないです。人とのかかわりがあまり得意ではない主人公の僕が、桜良とのかかわりの中で成長していく姿から感じることがたくさんあり、自分なりの感想文が書きやすいと思います。一見恋愛小説かなと思われますが、生と死、人との関わり、人生とたくさん考えさせられる作品です。マンガや映画もなっているので、本からではとっつきにくいという人は別メディアから入って展開を知り、本で復習をするのもありだと思います。タイトルである「君の膵臓をたべたい」が衝撃的なので、気になって読んでみようとも思える作品です。(30代女性)
7.市川朔久子「子やぎのかんむり」
読書感想文に 市川朔久子「子やぎのかんむり」がおすすめの理由
作者の市川朔久子さんは第3作目の「ABC!曙第二中学校放送部」が2016年に青少年読書感想文全国コンクールの課題図書に選ばれています。「子やぎのかんむり」は市川さんの4作品目です。主人公の夏芽は中学三年生。父親との「ある事件」がきっかけで、夏休みに家から遠く離れたお寺にサマーキャンプをすることを決めます。しかし、キャンプへの参加者は夏芽ひとりだけ。そこに、地元の男子高校生葉介、置き去りにされた5歳の雷太、さらに人間ではない子やぎも加わって……。夏芽はサマーキャンプを通して、様々な価値観に触れ、それを受け入れ、成長していきます。家族のことは許さなければならないのか、親は絶対なのだろうか。そんな家庭に疑問を持つ子供に対する、ひとつの答えなのではないのかなと思います。(30代女性)
8.篠原悠希「狩猟家族」
読書感想文に 篠原悠希「狩猟家族」がおすすめの理由
大学四年生の日本人の主人公が卒業旅行として訪れたニュージーランド南島でトレッキング中に道に迷い、ライフルを持った少女と父親に出会う、というのがざっくりしたストーリーです。農場を荒らす害獣であるウサギを撃つことにためらいがなく、必要な仕事として認識している中学生の少女の考え方に、銃などさわることもない平和な日本の生活との違いに刺激を受けます。怪我をした牧羊犬を大切に看護してようやく治ったというのに、たった一度羊を襲ったため殺さなければならないエピソードなど、狩猟や農場の仕事を通じて自然と近しく生きる過酷さ真剣さ、生き物の命を奪う是非、少女がでネットで叩かれて登校拒否になるなど、テーマとなる要素を多く含んでおり、おすすめです。(50代女性)
9.長谷部誠「心を整える。」
読書感想文に 長谷部誠「心を整える。」がおすすめの理由
この本は、元日本代表キャプテン、プロサッカー選手の長谷部 誠さんが、サッカーから学んだことや自分を向上させるために実践していることが書かれています。実際に読んでみると、些細なことからプロとして、人として実践されていることが実に興味深く、年齢を問わずどの年代の人も参考になる言葉がたくさん書かれています。孤独も感じるし、自分はおかしいのではないかと思うこともある一方、そんな自分のことは嫌いではなかったりしていた彼は、自分の心の整理をすることで、漠然と感じていたことに自分の意志と理由を明確にできる、という事が書かれています。自分や孤独との向き合い方を上手く表現されていて、読むだけでも少し心が整理されると思います。(20代男性)
10.東野圭吾「真夏の方程式」
読書感想文に 東野圭吾「真夏の方程式」がおすすめの理由
本作品は、東野圭吾のガリレオシリーズです。福山雅治さん主演で映画化もされています。一番のおすすめの理由としては、内容がわかりやすく本自体もそんなに長くないので比較的読みやすい点、映画化されてるからツタヤで借りて見れば話の内容がわかる点です。簡単な概要は、事件が起きます。人間関係の観点から事件を考えます。捜査は難航します。化学の観点からさまざまな事象を読み解き事件解決へ。このような流れです。東野圭吾作品全てに言えますが、登場人物の考えなどが抽象的に表現されています。場面ごとの登場人物の考えを読み解くような文章を書けば読書感想文はかなりはかどります。また、ガリレオシリーズは、何かしらの化学現象が事件の鍵となります。その化学現象について実際に自分で調べて教養が深まった点などをアピールすればなお良いと思います。(20代男性)
11.夏川草介「神様のカルテ」
読書感想文に 夏川草介「神様のカルテ」がおすすめの理由
この本は普通の小説なので小学校高学年以上の読書感想文としてオススメします。「地域医療」「命の大切さ」「人と人の繋がり」都会の雑踏の中で生活している全ての人に読んで欲しいと思う一冊です。舞台は長野の総合病院。24時間年中無休と謳うそんな病院で働く消化器内科の夏目漱石を愛するが故古風な言い回しをするちょっと変わった男性が主人公です。一見取っ付きにくい医者に見えますが実は心優しくて誰よりも患者に向き合う彼。そんな彼が「どんなに頑張っても(命が)こぼれ落ちてしまう」と涙ながらに語るシーンは思わず泣いていましました。この本は映画にもなっていますので本を読むの苦手だなと思う人はまず映画を見てから読むとシーンが頭に浮かびやすいのでオススメです。(20代女性)
12.矢沢永吉「成り上がり」
読書感想文に 矢沢永吉「成り上がり」がおすすめの理由
現在働き盛りの日本人たちは、所謂ゆとり世代。さらに若くなると、さとり世代などと呼ばれています。電車に乗っていても、スマートフォンとにらめっこばかりで、他人への関心が薄れていると感じます。そんな人達にこそ、戦後からを力強く駆け抜け今も走り続けている矢沢永吉を知ってもらいたいのです。高度成長の時代、広島からひとり横浜に出て、文字通り裸一貫からビッグになった男。ただのサクセスストーリーではなく、そのプロセスにある様々な辛苦は、ゆとり・さとり世代からすると歴史上の出来事としか思えないのかも知れません。ただ、必ずや心に残る物語と金言の数々なのです。自分も何かしら心に残ることをやり遂げない、と思う読者が出てくることに期待して「成り上がり」をお勧めする次第です。(40代男性)
13.今村夏子「星の子」
読書感想文に 今村夏子「星の子」がおすすめの理由
高学年の子どもの読書感想文によいのではないかと思います。話自体はサラッと読む分には半日あれば読めるのですが、読んだあとの余韻というか、胸に残るモヤモヤを解決したくなります。主人公は宗教にハマっている両親と暮らしています。その両親との暮らしと宗教とは関係ない学校での生活と両方が描かれています。小学生、中学生時代を中心とした話なので、宗教とは関係なく共感するところも多いのではないかと思います。主人公自身は宗教そのものを信じている風ではありません。そこに両親や友達がいるから宗教施設に行くだけです。全体を通して自分の大切な人が信じているものを自分も信じられるかという、とても大きなテーマがあると思うのですが、主人公視点のほか、家を出ていった姉の視点や、彼女についてきた男性の視点など、さまざまな視点で考えることができるのもおすすめの理由です。(40代女性)
14.梨木香歩「西の魔女が死んだ」
読書感想文に 梨木香歩「西の魔女が死んだ」がおすすめの理由
小学生から、大人まで、感情移入しやすい作品だと思います。本の概要として、小学生の不登校になった女の子が、おばあちゃんの家に預けられ、おばあちゃんとの日常を通し、昔の知恵や心の持ちようを学んでいく物語です。人から人へ目に見えなくても受け継がれていくものがあることを学ぶことが出来ると思います。また、生きるための考え方を知ることができます。この本か全てではないとは思いますが、私は生きる上でのヒントになりました。さらに、人の生と死を考えさせられる場面もあり、人間らしさが溢れている本です。フィクションではありますが、作者の経験なども垣間見え、自分の日常にも重なる部分がとてもありました。誰が読んでも、その時々の状況や立場でで心に響く部分が異なり、とらえかたも変わって来ることから、是非オススメしたいです。(20代女性)
15.重松清「青い鳥」
読書感想文に 重松清「青い鳥」がおすすめの理由
この本は学校を舞台とした話であるため、親近感を持って読み進めることができるのがよい。ただ、核となる登場人物は先生であるため、単に学校を舞台としたストーリーというわけではないので、読書自体を楽しむこともできるだろう。本自体の構成は、1人の先生を中心に、さまざまな生徒がその先生と関わって、自分を見つめ直したり、支えを得たりする、といった話が複数おさめられている。読書感想文を書くにあたっては、そのうちの1つのストーリーに着目して、深く読んだ感想を書くのもいいし、それぞれのストーリーを通して、全体として感じたことをまとめるのもよいと思われる。重松清さんの作品は、国語の教科書などでも多く取り上げられているため、親しみを持って読めるだろう。(10代女性)
16.黒柳 徹子「窓際のトットちゃん」
読書感想文に 黒柳 徹子「窓際のトットちゃん」がおすすめの理由
私がこの本をお勧めする理由は、自分が思春期になってから悩むことが増えた時に実家にあったこの本を読み、お話に出てくる校長先生と、トットちゃん(栗柳徹子さんの当時の愛称)とのやり取りがとても微笑ましくもあり、深く感動したからです。それは、日本という教育の中では皆が同じことを普通にこなせることや、学力が高いことが最も良いとされているということを嫌でも感じるようになっていた時で、学校も先生も両親にさえも信頼出来ずにいて、絶望に近い感情をもっていた為です。集団行動が出来ずに好奇心旺盛でじっとしていなかったトットちゃん。校長先生は、そんなトットちゃんのことを「きみは本当は良い子なんだよ」といつも優しく温かく見守ります。トットちゃんのご両親も素晴らしく、子供に尊敬や共感の姿勢を忘れずに接しており、個性を大事に伸ばしてくれる、そんな大人に出会いたかったと強く思いました。子供時代のお転婆エピソードも可笑しくて、元気や希望や勇気が沢山湧いてくる、そんなお話です。みんな違ってみんな良い、素晴らしい個性はどの子にもある、安心していいんだよと、この本から教えて頂きました。現代の生きにくい時代の日本だからこそ、子供たちにこの本を通して自信を持って逞しく生きて行ってほしいと思います。(30代女性)
17.山寺香「誰もボクを見ていない」
読書感想文に 山寺香「誰もボクを見ていない」がおすすめの理由
2014年祖父母を殺害して金品を奪った強盗殺人事件をリアルに描いた内容です。この裏には母親を義父からの心理的、身体的、精神的虐待があり、ラブホテル、ホームレス。テント生活を続けます。また児童相談所や学校、親戚の人達も様子がおかしいことに気が付きながら、ラブホテルの管理人も学校に行ってない事に気が付いていながらあと1歩の手助けが出来ず救う事が出来ませんでした。ほんの少しでも周囲の大人たちの想像力と行動力があれば…と思わざる追えない内容です。子供には酷かもしれませんが、子供の視点からももっと大人を頼る事、助けを求める事もしってもらう為にもいいと思いますし、また親子の共依存も度が過ぎると不幸を招くことも考えて欲しい内容になっております。実際、大人になっても親から離れられないうちの社員を見ていると、やはり自立出来ない、良かれと思って親のいう事を聞いてばかりが決していいことなのではないと思います。子供ながら、自立すること、生活すること、依存しすぎること、たくさんの事を考える事が出来る本だと思います。(40代女性)
18.遠藤周作「沈黙」
読書感想文に 遠藤周作「沈黙」がおすすめの理由
江戸時代初期にキリスト教弾圧のためにとられた踏み絵(絵踏みともいう)についての作品となっております。近年映画化もされました。読みやすいストーリーであるとともに、人間の描写もかなり忠実に近い形で描かれています。そのため、歴史の勉強にもなりますし、感想文も書きやすいんではないでしょうか。私自身も学生時代に感想文を書きました。難しいテーマですが、比較的平易な文章で書かれているので、小学生や中学生でも十分に読めるレベルです。しかも分量もそんなに長くないので、1,2日で読み終わるレベルですので、読書嫌いの学生でもすぐに読み終わることができることでしょう。感情移入もしやすいので、まさに初心者向けといえると思います。(40代男性)
19.百田尚樹「日本国紀」
読書感想文に 百田尚樹「日本国紀」がおすすめの理由
学校では教えない、日本の歴史が詳細に書かれており、初めて読んだ時には目からうろこでショックの連続でした。この内容が真実ととるかは、読み手の判断ですが、現状、学校がなぜこの本に書かれていることとまるで正反対のことを子どもたちに教えるのか。そこから自分の視野が広がり、疑問を手に入れて考える、よい機会にもなりうる一冊だと思います。中身も充実しており、繰り返し何度も読むうちに、歴史書にもかかわらず、自分だけの未来への正解が見つけられます。少々違った見方でいくと、引用できる部分もたくさんあり、軽く説明するだけでも原稿文字数は稼げるかと。読み終わったとき、この本の価値が判り、つい人へおすすめしたくなる一冊です。(40代女性)
20.今野敏「任侠病院」
読書感想文に 今野敏「任侠病院」がおすすめの理由
この本は中学校高学年~大学生向きの小説だと思います。任侠と聞いてまずは「任侠ってヤクザ」「怖い小説だよきっと」なんて思う方がいると思いますが、この小説まず階段話やサスペンスの怖さなどは1つもありません。でてくる主人公もヤクザに入る前は、「暴走族」「不良」「暴力団」だとかでした。それをあるヤクザ親分にさそわれ、全て今までの自分を捨て、「世の中の悪から人を救うという、病院などの再建を目指し、人の助けになる」というヤクザになることを始めるというヤクザの小説です。シリーズはこの任侠病院以外にも3冊のシリーズがあります。一番の見どころは、ヤクザなんだけど、ヤクザらしくない主人公が沢山でてくるという面白さ。「女にモテル若者ヤクザ」や「女なんてどうでもいい、俺が一番シッカリしないとのリーダー的なヤクザ」「こういう時こそヤクザは冷静沈着に…」なんていう色々な性格のキャラクターが登場する人情あふれる面白い小説だと思います。(30代女性)
21.夏目漱石「坊っちゃん」
読書感想文に 夏目漱石「坊っちゃん」がおすすめの理由
内容は、物理学校を卒業した坊っちゃんは、愛媛県松山市の中学校に数学教師として赴任する。教頭の赤シャツは隠れて悪だくみをする卑怯者で、坊っちゃんは気にくわない。坊っちゃんは赤シャツをこらしめて中学校を去り、故郷の東京へ帰っていく。その後知り合いの紹介で街鉄の技手になり、昔から世話になっていた下女の清とともに暮らすことになるという話です。 夏目漱石は、実際に、愛媛県松山市の現在の松山東高校に教師として赴任されました。その時、東大予備門で知り合った俳句で有名な正岡子規にも再開してます。夏目漱石は東京訛りを赴任した学校の生徒に馬鹿にされたりして、愛媛県松山市での生活は嫌な思い出が無かったと思います。文章のふしぶしに悪口が感じとられます。 読んでいくと、マドンナと坊ちゃんの、淡い恋心を感じとると思います。それを感じとって読書感想文として提出したら、高評価間違いなしです。(30代男性)
22.山田悠介「名のないシシャ」
読書感想文に 山田悠介「名のないシシャ」がおすすめの理由
この作品は、人間の残り寿命時間を見ることができ、命を捧げてもいいと思う人間に自身の寿命時間を与えることができる能力を持つ、名を持たぬ少年「テク」とその名を与えた少女「玖美」の物語です。テクは「使者」という存在で、飲まず食わすで生きることができ、年を取ることがありません。使者は人間に自身の寿命を与えることができるが、使い切ってしまうと消滅してしまいます。人間に自身の寿命時間を与えることはないだろうと思っていたテクは、ある日人間の少女「玖美」に出会いました。使者は名前を持たず、少女から「テク」という名前を授かりました。そして月日が流れ、名前をつけてもらった玖美に危険が迫り、彼女の寿命時間を伸ばして消滅してしまいます。山田悠介さんはホラー作品で有名な方ですが、この作品はファンタジー系で感動できる作品でした。命の尊さについて考えさせられました。(20代女性)
23.八子弥寿男「野口英世」
読書感想文に 八子弥寿男「野口英世」がおすすめの理由
自分は本を読むのが苦手だったのですが、この一冊だけは最後までちゃんと読み切れたのが理由です。マンガのように書いてはありますが野口英世の功績と人類のために生きた生涯が書かれています。小さい頃からいじめをうけたり、自分の身体の障害をものともせず生きた人生でした。野口英世は福島県耶麻郡三ッ和村出身で小さい頃は家は貧乏でしかも左手にハンデをおっていました。そんな事くらいかとお思いになる人もいるかもしれませんが、左手が使えないハンデはまき拾いなどが子供の仕事だった時からすればかなりの負担であったことと感じます。高等小学校を卒業して上京し、日本医科大学の前身に通い、医術開業試験に合格して医師となりました。渡米し主に細菌学を学び、黄熱病や梅毒の研究で名声をあげ、ノーベル生理学・医学賞の授賞候補に三度名前が挙がりましたが、黄熱病の研究中に自身も罹患し、51歳の若さで死去しました。このマンガ風の偉人伝を読むと本当に胸が熱くなります。是非、読書感想文に読みたい一冊です。(40代男性)
24.芥川龍之介「羅生門」
読書感想文に 芥川龍之介「羅生門」がおすすめの理由
『羅生門」は、教科書にも載る芥川龍之介の短編小説で、ほんの1時間あれば読める作品です。でも、その1時間読んだだけで、読書は、深く悩み、「正義」とは「悪」とは一体なんなんだろうと悩むことになると思います。 『羅生門」の舞台は、平安時代末期の荒廃した京都の羅生門下で、ある下人が雨宿りをしていた時の話です。下人は途方に暮れて盗人でもしようかと悩んでいました。そして、一晩を羅生門の楼で明かそうと階段を登ると、その楼に横たわる無数の死体の中に、死体から髪の毛を抜いてる老婆に遭遇します。その老婆の行為に、下人は、死体から髪の毛を盗む行為に対して許せないというという正義感を持ちます。しかしながら、その正義感は老婆への憎悪へ結びつき、悪の老婆なら何してもいいと思い、老婆の着物を奪い盗人として生きる決心をして荒廃した京に戻って行く話です。 読者は、下人の「正義」と「悪」のめまぐるしい変動や混雑を感じることとなると思います。 世の中、勧善懲悪では説明できない不可思議さを読書で感じることになり、読者にとって深く考える良い機会になると思います。(30代男性)
25.アーネスト・ヘミングウェイ「老人と海」
読書感想文に アーネスト・ヘミングウェイ「老人と海」がおすすめの理由
アメリカ文学を読むなら最初の一冊として是非読んで欲しいです。内容も難しくないのでとても読みやすいです。 また、インターネットではこの本について考察しているサイトが多いため、読書感想文が苦手な人も参考にして書けると思います。夏休みの読書感想文の一冊としておススメです。 内容は、自然と戦う人間の姿を描いたストーリーで、最初から最後まで老人とカジキとの死闘を描いています。読んでいくうちに、老人とカジキと熱い闘いに手に汗握ること間違い無しです。きっと、最後では老人と、その闘い相手であるカジキに対して、何か熱い気持ちが起きると思います。 ヘミングウェイの作品として、ハードボイルドな作品です。男性は楽しめる作品です。(30代男性)
26.梶井基次郎「檸檬」
読書感想文に 梶井基次郎「檸檬」がおすすめの理由
私が梶井基次郎の「檸檬」を読んだ時のわくわくした気持ちは何だったのか今でも不思議な感覚が蘇ります。本編の大まかなあらすじは「檸檬を時限爆弾に見立てて書店にしかける」という幾分、稚拙なようで何か前衛芸術を思わせる奇行が一番の山場になっています。それが熱によるものなのか、そして何か変なスイッチが入ってしまったのか、解釈はそれぞれなので読み手側に任されるところはまるで大喜利のような感覚に陥ります。つまり、答えはひとつではないのです。むしろ答えがあってはいけないという意味において、読み手のイマジネーションに委ねられる作品の方が感想文の書き甲斐があると思います。時を越えてこの作品が引き合いに出されるのは物語の奥行きが人の心を受けとめてくれるからなのではないでしょうか。(40代男性)
27.夏目漱石「こころ」
読書感想文に 夏目漱石「こころ」がおすすめの理由
とても有名な小説ですが、夏目漱石「こゝろ」がおすすめです。この小説は、人間の、こころの奥底にあるエゴイズムと倫理観について書かれています。日本で一番に売れている小説だといわれています。内容的にも面白く、読書感想文にも良く使われる題材です。人によってこの本を読んで受ける印象はさまざまであり、いろんな切り口から感想を書くことができるため、読書感想文用の本としても使いやすいと思います。一般的に、登場人物が多すぎると、読書感想文が読んだ人にわかりづらくなってしまうことがあるものです。しかし、この「こゝろ」の場合は、登場人物もそれほど多くありません。それもまた、読書感想文には向いている部分だと思います。(40代女性)
28.湯本香樹実「夏の庭」
読書感想文に 湯本香樹実「夏の庭」がおすすめの理由
この本が読書感想文にオススメだと思うのは、読みやすくてスラスラ読めるからです。初めは小学生の男の子の「死とはなんだろう」と疑問から物語は始まり死にそうな近所のおじいさんを観察するところから物語は始まります。おじいさんと小学生が関わっていくほど続きが気になってしまいました。読んでいくうちに物語に感情移入してしまい、最後は泣いてしまいました。この本は、人の死とは、人の死に直面すること、命の大切さや尊さを学べる本だと思います。同時に自分の身の回りの家族や友人を大事にしようと感じれる本だと思います。毎日同じことの繰り返してダラダラ過ごしがちですが、当たり前のことのようで忘れかけている、今この時間を大切にしようと実感出来る本だと思いました。(20代女性)
29.米澤穂信「氷菓」
読書感想文に 米澤穂信「氷菓」がおすすめの理由
アニメ化もされた、大人気「古典部シリーズ」の第1巻だからです。ページ数もそんなに多くなく、ちょっとした時間ですぐに読め、普段小説を読まない人でも気軽に読めることが出来るからです。普段ミステリー作品をあまり読まない自分でも楽しく面白く読めたからです。ミステリー作品が好きな人はもちろん、青春物が好きな人、言葉の掛け合いを読むのが好きな人、部活ものが好きな人様々な人にもオススメ出来る1冊です。また、この本の後にも様々なシリーズとして出ているので読書をしてみたいけど何を読んでいいか分からない人や、暇なので一気読みしたいという人にとってもオススメです。また、題名の氷菓にも作品中のある伏線になっているのでその仕掛けを楽しむのも良いです。(10代男性)
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